ページランク随想録


2. 「自分のサイト内のリンク構造を最適化する。」

これまでは,他のサイトからのリンクの獲得について記載してきました。他のサイトからのリンクを獲得するには,自分の努力だけではどうにもならない要因も多く関係します。ところが,ここで述べる「自分のサイト内のリンク構造」に関しては,他人の影響を受けず自分で進めることができます。ホームページを作る際にはぜひ頭に入れておきたい重要事項です。ホームページ作成の際に,ページランクを高めるような構造というのは存在するのでしょうか?一般的にはトップページへのリンクを置けとかツリー型の構造にせよなど見ることがあります。果たしてこれらのことがどの程度,効果があるのでしょうか。本当に効果があるのでしょうか。ホームページ作成を仕事にしている方にとっては非常に重要なテーマです。また,自分のサイトのページランクを高めたいと考える人にとっても重要なテーマになるでしょう。私が机上の空論ながら,実証に挑戦します。 実証を進めていく前に,ここでページランクを考える計算をする際の前提条件を決めておかねばなりません。これらの前提条件を図.2.にまとめてみました。

自分のサイト内のトップページに他のサイト(ページランクあり)からのリンクが最低1つは無いといけません。これがないと,基本的にページランクは計算できません。実際,リンクを受けていない(被リンクのない)ページのランクは0です。更に,1つのページからから他のページへのリンクも最低1つは存在させます。他からリンクされているのに,外へのリンクが存在しないページはdangling pageと呼ばれています。こういったページは,新たなページランクを生み出しませんので,実際のサイト運営上好ましくありませんし,計算上も複雑な要因になりますので,省略します。また,自分のサイトから外へのリンクを最低,1つは存在させます。これもサイト単位で見た場合のdangling page(site?)を省略するのと同等の意味です。 また,他のページから自分のサイトへのリンクはすべてトップページにされているものと規定します。実際には下部ページへのリンクが存在する場合もあり得ますが,相互リンクを御願いするときは通常トップページに御願いすることが多いので,ほとんどのリンクがトップページに集まっていると考えられます。計算を簡単にする意味もあります。
次に他のサイトから自分のページへのリンクの価値の合計を1と定義します。自分のサイトから外部サイトへリンクを持っている場合,外部サイトの価値にも影響するので,厳密には1といった一定の値を定義することは適当でない場合もありますが,自分のサイトが圧倒的に大きなページランクを持っているヤフーのようなサイトでない場合は,自分に張られたリンクの価値の合計を変動させるほどの影響力は持っていないのが普通です。ですので,定数1を近似値として用いることにします。自分のサイト内の下部ページからトップページへのリンクの価値の合計をX(エックス)とします。これは,自分のサイト内の構造を変化させることで,どんな風にでもにも変化します。ですので,これを変数Xとおいて計算を開始します。 結果的にトップページのページランクは(1+X)となります。内部構造の変化によって外部サイトからのリンクで生まれた自分のページランク(1+X)が変動するかどうかを見ようというのが目的です。


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