ページランク随想録


バナー広告やランキング投票バナーなど

前章では外部へのリンクを置く位置について検証しました。ここでは外部リンクの数が与える影響について検証してみます。昨今,多くのページでアフェリエイト・プログラムのバナーや,相互リンクプログラムやアクセス・ランキング用のバナーを多く見かけます。アフェリエイト・プログラムは有料のサーバーなど利用している管理者にとってはサーバー費用を捻出するために必要でしょうし,その他のプログラムはアクセス数を増やすためには必須の手段と考える管理者もおられるでしょう。しかし外部へのバナーを多数設置することは,それだけ自分のサイトのページランクを下げる可能性があります。では,どういうリンクの置き方が最適でしょうか?放射状構造のサイトの各ページにアフェリエイト・プログラムの広告用バナーを設置した場合を考えてみましょう。ただし,これまでの検証でトップページに外部へのリンクを置くことは好ましくないことが分かっていますので,トップページ以外のすべてのページに外部リンクを設置した場合を検証します。

トップページでないページが3ページありますので,それぞれ外部リンクをひとつずつおいてみましたが,図.8.でページランク4を誇っていた放射状構造でしたが,ここではページランクが2になってしまいました。これでは,せっかくの放射状構造が台無しです。これを回避するため,入口専用ページを置いてみると,次のようになります。

この構造ではトップページのページランクは高くなりにくく,その下層のメニューページのページランクが高くなることが特徴でした。先ほどと比較すると,外部リンクが,トップページから離れた分,やや悪影響が軽減していますが,残念ながら十分とは言えません。別の方法として,3つの外部リンクを1ページにまとめて設置してみました。

見てわかるように,この配置ではトップページのページランクは4となり,外部リンクを増やしたことによるページランクの低下は最小限に抑えられています。外部へのリンクをまとめるといっても,トップページに置いてしまいますと,

このように,ページランクの低下を招いてしまいますので,注意が必要です。逆に下部ページでまとめるのであれば,次のように外部リンク数を極端に増やしたとしても,

このように,ページランクの低下は比較的少なく抑えられそうです。 さらに入口専用ページを設けて,ページランクの流入部から,外部リンクを更に遠ざけるとどうなるでしょう。

トップページはともかく肝腎のメニューページにおいて非常に高いページランクの値が保たれます。このように外部リンク専用ページを最下部に設け,自分のサイトからの全ての外部リンクをまとめて設置することはページランクを高めるための重要な注意事項です。ただ,この場合問題点があります。バナー広告だけを集めたページなど,わざわざ見に来る訪問者がいるでしょうか?通常,バナー広告やアクセスバナーは全ての来訪者の目に触れるように,できるだけ多くのページに設置されます。しかし,それでは,サイト自体のページランクの低下を招きます。では,どうすればいいのでしょうか?全てのページに広告バナーを貼り付け,なおかつページランクの低下を最小限に抑えるには?なかなか難しい問題ですが,解決策はない訳ではありません。残念ながら,ここではページ数の限界もあり,これ以降の解説については次の機会に譲りたいと考えます。また,機会あれば,私の説を目にされることもあるかもしれませんが,一旦ここで筆を置きたいと存じます。本章をまとめますと,
外部へのリンクはサイトの下層ページにまとめて設置することが望ましい
となります。


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